ご利用案内

循環器内科

図5狭心症・心筋梗塞などの虚血性心疾患では一次予防・二次予防に重点を置き、心臓超音波検査、運動負荷心電図、24時間ホルター心電図、80列マルチスライスCT(AI搭載)などを駆使して診療を行っております。2020年の各検査実績は、心臓超音波検査1,096件、負荷心電図61件、24時間ホルター心電図185件、80列マルチスライスCT94件でした。
胸痛・動悸、心電図異常など気になりましたら、お気軽に相談して下さい。

診療方針

運動負荷心電図24時間心電図心臓超音波検査80列マルチスライスCT(AI搭載)などの専門的検査による診断・治療を行っております。80列マルチスライスCT(AI搭載)では、狭心症など冠動脈狭窄病変の有無を、30分程度の外来検査で調べることが可能です。虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)、弁膜症、心不全などでカテーテル検査が必要な場合や重症弁膜症などの患者さまは、相談の上、近隣の高次医療機関(昭和大学横浜市北部病院、聖マリアンナ医大横浜市西部病院、横浜市立市民病院など)へご紹介致します。

運動負荷心電図

図6一般の心電図検査は安静時に行いますが、運動で心臓に一定の負荷(負担)をかけた心電図の変化や症状の有無を観察するのが目的です。狭心症や不整脈の確認をしたり、心肺機能の確認などに用いられたりします。

検査方法

当院では『トレッドミル法』を行っております。胸に心電図の電極を付けたまま、ベルトコンベア状の検査装置の上を早歩きしながら心電図をとります。負荷をかける度合いは年齢や性別、病気の程度により異なりますが、約10分前後で、ベルトコンベアの速度と角度の調節によりさまざまな負荷をかけることができます。目標心拍数に達したところで運動は終わりとなりますが、疲労や呼吸苦、胸痛などの症状で運動続行が困難な場合や、心電図や血圧の異常が出現した場合は医師の判断で中止することがあります。

尚、足の怪我や体調不良で早歩きができない方は検査できません。また、検査時に心電計を装着しますので、脱ぎ着しやすく、歩きやすい服装できてください。汗をかいてもいいTシャツやタオルのようなものをお持ちいただくと便利です。

24時間(ホルター)心電図

図7

小型軽量の心電図を身につけて、日常生活の心電図を記録、解析して、短時間の心電図検査や負荷心電図検査では診断がつかない不整脈の検出などを行うのが目的です。日常生活で不整脈や心筋虚血が起きるかどうか、あるいは症状が心臓に起因するのかどうかがわかります。

検査方法

胸に心電図の電極を取り付け、テープレコーダー型の機械(腰に固定)を携帯して、心電図を記録します。記録された心電図はコンピュータで解析し、診断をつけます。もし、携帯中に動悸や自覚症状があった場合には、心電計についているボタンを押してください。解析の際に、その時間や症状と心電図を対比させるために必要となります。また、検査中は行動や症状を日記帳に記入していただきます。
機械の装着に要する時間は10分程度ですが、翌日の同じ頃(24時間後)には機械を取り外すために、来院していただく必要があります。装着中に激しい運動は避けて下さい。胸部に装着した電極テープが剥がれると正確な解析ができません。レコーダーは精密機械ですので、シャワーを浴びたり、床に落としたりしないでください。

心臓超音波検査

図8

図9

心臓超音波検査(心エコー)とは、人の耳には聞こえないほどの高周波数の超音波を心臓に向かって発信して、返ってくるエコー(反射波)を受信し、心臓の様子を画像に映し出して診断する検査です。 心臓の形、動き方などを観察し、いわゆる心臓の元気具合を知ることができます。心臓は常に拍動していますから、その動いている状態を直接目で確認できる、とても有用な検査です。また、カラードップラー法という色付けを行なうと、心臓の中の血液の流れを映し出すことができ、弁の異常や血液の逆流の程度、心臓の圧や負担の掛かり具合を推定することもできます。

検査方法

胸部を露出して、ベッドに左を下に横向きに寝ている状態で行います。プローブと呼ばれる超音発信機を肋骨の隙間に沿うようにあてて行なわれます。プローブと皮膚の間には隙間が開かないように、ゼリー剤を塗って密着させます。プローブは超音波画像モニターに繋がっており、画像を見ながら行います。同時に心電図の電極も手首や足首にとりつけます。検査にかかる時間は約20分ほどです。プローブの密着のみで痛みもなく、また、X線撮影やCT検査のように放射線による被曝の心配がなく全く無害ですので、誰でも安心して受けることができます。

80列マルチスライスCT(AI搭載)

心臓の筋肉が活動するために必要な血液を供給する血管を『冠動脈』と呼びます。この血管が細くなったり詰まったりするのが、狭心症・心筋梗塞です。80列マルチスライスCT(AI搭載)ではこのような冠動脈の病変を早期検出することが目的です。
図10

検査方法

基本的には一般的なCT検査と同様ですが、検査精度を高めるため、『造影剤』を投与して行う検査です。以前に造影剤に対してアレルギー反応を起こしたことがある方、喘息やじんましんで治療を受けている人、腎臓や肝臓に障害のある人は、検査を受けられないことがあります。

また、CTはゆっくりと安定した心拍数のもとで良好な画像を得ることができます。このため心拍数をおさえる薬を飲み、心拍数を落ち着かせる場合があります。服用するのはβ遮断薬といって一般的に高血圧治療で使われている薬です。
心電図電極をつけ、CT検査台で撮影時の息止めの練習後、本番の撮影を行います。造影剤の点滴を受け、息を吸ってしっかりと止めます。撮影時間(息止め時間)は10~15秒ほどです。この時、造影剤の影響で一時的に体が熱くなりますが、すぐに治まります。全体の検査所要時間は約30分ほどです。

尚、必ずしも全員がきれいなCT画像を得られない場合があります。息止めが困難な場合、不整脈がある場合、冠動脈の石灰化(動脈硬化)が強い場合、冠動脈が細い場合などは画像解析に限界があります。また冠動脈病変が疑わしい場合は、心臓カテーテル検査を含め、大学病院などへ紹介となる場合があります。

造影剤は速やかに尿から排泄されますので、検査終了後は十分に水分をとってください。また、検査後数日以内にアレルギー症状が出る場合もあります。じんましん、むくみなど気になる症状があらわれた場合はすぐにご連絡下さい。

対応疾患

心不全、不整脈(心房細動など)、狭心症などの心臓疾患に対応させていただいております。高血圧、高脂血症などの管理も行っております。

担当医

伊藤 有輝(水曜日 AM・PM15時~)
 大倉 武 (木曜日 AM・PM15時~)
豊島 大貴(金曜日 AM・PM15時~)


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